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ハートに火をつけて

明日から毎日、三食野菜サラダだ!・・と突然宣言されたらあなたはどう思うだろうか。

それは二年前のこと、夫がかかりつけの医院から帰って来るなりのことだった。
正直、わたしはまたいつものことか、と思った。

そのかかりつけの医者というのは丁寧に患者さんに食事指導をしているのです。
お医者さんらしい栄養知識と体への影響など分かりやすく話をしてくれ、朝のバナナ、抹茶を水に溶かしてとか、水分が取りにくいならシチューがいいとか、誰でも簡単にできるものだった。
なので、その三食サラダというのもいつのもの医者の提案と思ったのです。

その日、なかなか体重が落とせないと嘆いて愚痴ったところ、先生にこう切り返された。

「あんたねー、北朝鮮見てごらん。食べなきゃみんな痩せ細るんだよ!」

このストレートなせりふに、まるで百年の眠りから目覚めたようにやる気に火がついた。

それからは野菜の消費量がすごい。甘党で菓子パンもバクバク食べていたのが、甘いものは断ちごはんは殆ど食べずおかずだけ、という毎日が続いた。まるで人が変わったように。。
朝、キャベツを刻んでタッパーにいっぱい入れておいても、ちょっと油断するとすぐなくなってしまう。
それくらい食べたのだ。その時は長く続くまいと思ったが、結局一年半にわたり15キロ減量した。

やったことは単純なことだった。細かい理屈を無視した簡単自己流。
はっきりしているのは、方法より実行することの意思の明確さ。石のような硬さだった。

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そして、目標達成のあとも、野菜の量は変わらない。。
カツで有名な勝烈庵でキャベツのおかわりが2回。もう習慣になってしまったようです。

何より難しいやる気に火をつけてくれた先生。この先生の表現がいつもユニーク。
いわゆる定番型のお説教にはもう脳も振り向いてくれないのです。

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